コダックが成功した過程 - モノからサービスへ
コダックは、最初は材料(感光剤)メーカーだった。材料はすぐコモディティ化したため商売にならなくなる。そこで材料を売るのではなくサービスを売ることを考えた。
一般ユーザとって当時のカメラは取扱いが面倒な機械だったため、カメラへフィルムのセッティングから現像までをコダックが引き受け、フィルム代に諸費用を入れて売った。
一般ユーザは、セッティング済みのカメラのシャッターを切るだけでよく、コダックに撮影済みのカメラを渡せば現像してもらえた。
コダックは利益を研究開発につぎ込み、より品質のよい材料や安く大量生産できる製造工程を開発した。
フィルムカメラ全盛のころコダックは儲かったが、2000年代に入りデジタルカメラが普及してゆくと、それまでのフィルムによる利益が減少し市場規模が十数年で全盛期の4%まで下がる。2012年に経営破綻。
現在は一般ユーザ向けの写真フィルム事業から撤退し、企業向けの印刷事業を中心に据えて再生をはかっている。
参考:
- カメラの鬼才 ― イーストマン・コダック物語 - http://jfn.josuikai.net/josuikai/21f/57/aos/aos.htm
- 「写真」から「印刷」へ、コダックの再出発 | 企業 | 東洋経済オンライン - http://toyokeizai.net/articles/-/19297